夢への扉

その106 両利きの経営③「道徳と経済」編

今月は、シリーズ「両利きの経営」その3「道徳と経済」について話をしてみたいと思います。2つの相反するものがある時に、どちらかを選択するのではなく、矛盾する2つのものを結び付ける力、これが、「両利きの経営」の基本となる考え方です。
 
 道 徳 
【意味】
・人として守るべき規準その規準を守ること
・人にとっての正しい道
 
 経 済 
【意味】
・人間に必要なものを生産、消費する行為
・金銭のやり取り 
 
「道徳」と「経済」は相反する! 
人はお金ばかり求めると道徳を破り、道徳ばかり重んじると儲からなくなる。
 
しかし・・・
 
「道徳経済合一説」
道徳と経済は本来融合すべきもの道徳と経済の両方を一体とするべし。
 
みんなが本当に欲しいもの、そして社会に貢献するものを作れば、必ずみんなが買ってくれる。売れないということは、みんなが本当に欲しているものではないということである。
自分の利益を追い求めるのではなく、本当に相手のためになるもの、世の中のためになるものを作ることで道徳と経済は一つになる
 
<今月の言葉>
道徳なき経済は犯罪であり、経済なき道徳は寝言である。 二宮尊徳
 
【解説】
利益だけを追求することは犯罪であり、道徳だけを説いていてはそれは寝言である。道徳に基づいた利益を得ることが大切である。二宮尊徳のその教えは、豊田佐吉に受け継がれ、トヨタの豊田綱領となる。